早稲田大学にタテカン見学に行きました。
ひょんなことから?知り合った人に案内してもらい、早稲田大学のタテカンたちを見てきました。
早稲田大学では、2018年8月2日から「実質的な立て看板規制」が始まっています。
問題の経緯等の詳細は以下のnoteに詳しいです。
note.muここでは、一学外者であり、当該問題についての知識がほとんどない(↑の記事を読み終える前にエイヤッと行ってしまいました)者として、早稲田大学で見てきたことについての記録を写真も交えて公開します。たぶん読みづらいです…。
1
まずは、今回「実質的な規制」がはじまっているエリアに案内してもらいました。下図の赤線と黄ラインマーカーで強調したとこらへんです。「戸山キャンパス(通称文キャン)」の諏訪通沿いのエリアに立っていた柵が撤去されようとしているそうです。青い線で囲ってあり、黄マーカーで塗られたエリアは、「本キャン」と呼ばれています。
これ↓が通告書です*1。8月6日にフェンスを解体撤去すると書いてありますが、私が行った8月17日(金)にもまだ残っていました。業者(清水建設)と早稲田大学(の学生生活課)との連絡がうまくいっているのか、すこし心配になります。あるいは、「対学生の文書なんだし適当でいいや」とこんな文書を公開しているのかもしれません(信じたくないですが、そうだとしたらひどいです)。
この通告書は7月31日に掲示されたようですが、全学生がメールによってこの内容について知らされたのは、8月2日だそうです。
この日、早稲田大学当局は、フェンスに設置されたタテカンを9時半に撤去すると予告していました*2。
メールでの全学生への告知が行われたのは、8月2日の19時前だそうです。
掲示しておくだけでは、一般的に、ここを通る人の目にしか入りません。通る人の全員が見るわけでもありません*3。
タテカンであれば不特定多数の人に見てもらうことを目的としている場合が多いのでしょうから、それでいいと思います(情宣としては、もっとやれることはあるとは思いますし、SNSでの拡散も当て込んで立てている場合も多いかもしれません)。
早稲田大学学生という、特定の対象に対して情報を告知する手段として、この文書を貼り付け、一部の学生に知らせる*4
事実の羅列になってきました。ちょっと飽きてきました。
上の画像は、フェンスが西の端で途切れるところに設置してある構内マップです。
「開門時間」なるものが設けられているということがまず衝撃でした。
また「凶器・ヘルメットの持ち込みを禁止します。」という文言が具体的すぎておもしろいね、と案内してくれた人と言っていました。凶器禁止はわかるとして(でも、「どこからが凶器なのか」とかつっこみどころはあると思います。なんでも凶器にしようとすればなりえます。具体的に規定してないと、大学が気に入らない人であれば、たとえばギターを持っているということでだって、立ち入りが制限されかねません。「禁止します」という文言がどれほど拘束力をもつのかわかりませんが)、ヘルメット禁止ってなんなのと思います。
ヘルメットは、一般的に、凶器ではなく防具として用いられる物品であるはずです。ヘルメットそのものに特筆すべきほどの危険性があるとは思えません。だとすれば、ヘルメットそのものではなく、「ヘルメットをかぶっているような人」の立ち入りを禁止したいのではないかと推測されます。オートバイや自転車で入構してくる人は(「自粛」がはたらけば)ほとんど存在しないと考えてよいはずなので、それ以外の「ヘルメットをかぶっているような人」を排除したいのだと思います(すぐ疲れます。論理展開が雑かもしれません)。
どんどん(順調に?)タテカン規制から話が外れていますが、これはあくまで、早稲田大学訪問記録なのでそれでよしとします。
学生会館 にも行きました。インターカレッジ(インカレ)サークルもあるそうですが、サークルのボックス(部室)には鍵がかかっていて、それを開けて入れるのは、早稲田大学の学生だけだそうです。
また、この学生会館の前身だった部室が撤去されようとした際、学生が「部室強制撤去反対」を求めて早稲田大学に抗議*5して、当時活動していた二名の人が、現在の学生会館にも立ち入りを禁止されているようです。「出禁」ていやだなあと思います。私は自分がそれをやられたらどうしよう…と怖いです。誰かを排除した上で成立している空間で「のうのうと」暮らすのもいやです(生きているのはいやです。誰かを殺しつづけながら成立している世界で私は生きてしまっています(生きたいと思えるようになるには「誰を「殺して」いるのか」ということをまず知る必要があると思います。「殺す」という言葉はすごく広い意味で用いています。狭い意味で用いていることもあるかも…。一貫性がなくてすみません。この文章が自分で書いたものでなかったなら、私はこれを読んだらひどく混乱すると思います…))。
これは学生会館内の掲示板です。一団体が貼れるのは一枠に一枚までとか制約があるそうです。掲示板を大量に設置すれば(あるいは、壁の素材を画鋲が通るものにすれば)、そんな面倒な制約(たぶん規定された量以上に貼られたビラチラシは大学が雇っている人間によって撤去されるのではないかと思います)必要ないのになあ…と思います。
2
つぎに「本キャン」に案内してもらいました。
上の画像は大隈重信像の台座(直方体の石材)とそのまわりを円形に囲む生垣です。
以前(いつなのか訊くのを忘れました)、この台座の4面にもタテカンが立てかけられていたそうですが、学生の反対にもかかわらず、早稲田大学は台座周囲に重厚な生垣をつくったそうです。
公園等から野宿者を排除するために設置された「排除アート」みたいだなと思います。何も知らない人を何も知らないまま通りすぎさせてしまうための装置。色んなことを知る機会を奪われてしまっているのかもしれないです。怖いです。私はなんについても、知らないよりは知っていたいです。知っていられて当然!と思っているわけではありません(思わないようにしていると書いたほうが正確かもしれません)。「教えてもらえないこと」があるのは仕方ないことだと思いますが、こういうふうなやり方は違うんじゃないとも思います。
これ(上の画像)は、大隈重信像まわりの生垣よりも露骨にタテカン設置を禁じている金属製の看板です。
つかれたのでおしまいです。
*1:書き下し→
~~~~~~~~~~~
学生の皆さんへ
諏訪通り沿いの立看板設置について
早稲田アリーナ外構工事のため、諏訪通り沿いのフェンスは、8月6日(月)に解体撤去いたします。それに伴い、諏訪通り沿いには立看板を設置することができなくなります。
また、早稲田アリーナ完成後は、新宿区みどりの条例施行規則 第18条 「別表第2:民間施設緑化基準」に基づき、フェンスを植栽帯のアリーナ側に設置することとなります。そのため、立看板はフェンスの内側(アリーナ側)に面して設置することとなります。
なお、立看板の再設置時期については決定次第お知らせいたします。
2018年7月31日 早稲田大学
~~~~~~~~~~~
*2:このツイートの一枚目の画像を参照してください→
https://twitter.com/wase_baka/status/1016234307847782400
*3:(いまの)私は(たぶん)モノズキなので何かあったらとりあえず見てしまう場合が多いですが、歩いてる人を見てたら、そういう人はあまりいないのかなと思えてきます。かくいう私もそういえば、規制がはじまる前には京大のタテカンをあまり注意して見たりはしていませんでした…。コロコロ変わってすみません
*4:ここに脚注を書きますだけで、ことたりると考えているのだとしたら、早稲田大学は学生のことを馬鹿にしているのかなと思ってしまいます…。
*5:この件についてよく知りません。参考になりそう: